お医者さんのかかり方
いま、医療の現場、なかでもとくに緊急医療の現場は大変な状態になっています。 休日や夜間、軽症の患者が緊急病院にかけ込むケースが増え、緊急患者のたらい回しが発生するなど、緊急性の高い重傷の患者の治療に支障をきたしたり、病院に勤務しているお医者さんへの負担が過重になるなどの原因にもなっています。
一人ひとりがマナーとルールを守って受診すれば、いざというときに必要な人が安心して医療が受けられます。もちろん、限りある医療費という資源も有効に活用できるようになります。
よくない受診1 休日・夜間に病院にかけ込む
健康保険組合の会計年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までで、その年の支出はその年の収入でまかなう単年度経理になっています。
また、休日や深夜(22時~6時)に病院・診療所に受診すると、たとえば初診の場合、休日加算2,500円、深夜加算4,800円がそれぞれ医療費(初診料)に加算されるため、家計負担も重くなることを知っておきましょう。
よくない受診2 なにがなんでも大病院
大病院は専門的な検査や治療、医師の教育を行う役割をもっています。ちょっと体調が思わしくないから、とすぐに大病院に行くのは、より高度な検査や治療を必要としている患者への妨げとなることもあります。
よくない受診3 はしご受診をくり返す
同じ病気で、あちらの病院、こちらの病院と何件もの病院にかかるのは、同じような検査がくり返されたり、同じような薬が処方されるので、医療費がかさむだけでなく、かえって体に悪い影響を与えることも。
薬を上手に利用しましょう
薬のもらいすぎに注意
薬が余っているときは、お医者さんや薬剤師に相談してみましょう。
のみ合わせによっては副作用が…
お薬手帳を有効に活用して、いま処方されている薬をお医者さんや薬剤師に伝えて、のみ合わせに注意しましょう。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)の利用を
先発医薬品よりも費用が安く済みます。
お医者さんや薬剤師にジェネリック医薬品の利用について相談してみましょう。
あわてて病院にかけ込む、その前に
いますぐ受診する必要があるのか、平日の時間内の受診でも大丈夫なのか、小児救急電話相談(#8000)や、救急相談センター(#7119)に電話して相談してみましょう。
●小児救急電話相談(#8000)では、小児科の医師や看護師から症状に応じたアドバイスが受けられます。
※利用できる時間はお住まいの自治体によって異なります。
●救急相談センター(#7119)では、救急車を呼んだほうがいいのか、病院へ行ったほうがいいのか、緊急性の判断や応急手当のアドバイス、医療機関の案内などが救急隊経験者や看護師から24時間受けられます。
こんなときは迷わず救急車を~いざというとき生命を守ります~
突然死する原因には、おもに心臓発作と脳卒中があります。
つぎのような症状がある場合には、ためらわず救急車を呼びましょう。
急性心筋梗塞…つぎのような症状が急にあらわれます
- 胸の真ん中の強い痛み
(痛みが強くない場合もある) - 肩や腕、あごにかけての痛み
(痛みがあまり強くない場合もある) - 胸が締めつけられるような圧迫感
(痛みがあまり強くない場合もある) - 息切れ
- 冷や汗
- 吐き気
- 立っていられない
脳梗塞…つぎのような症状が急にあらわれます
- 体の片側に力が入らない、しびれを感じる
- ものが見えにくい
- ことばがうまく話せない
- 反応がない
くも膜下出血
- 今までに経験したことのないような(バットで殴られたような)強い頭痛